最終章 その5
マッシュえさ


 この マッシュのお話も 強い印象が残っています。





20年前 ふまつげんのゴールド1000 マルキューのバラケマッハ などから 

ダンゴエサがたくさん 出初め

 それから

毎年のように 新製品が発売され 

それはそれは いろいろな種類のエサが お店の棚に並び よく 売れていました。

そして、

カップで a:b:c  1:2:3 なんて 書かれてありました。


そんな時 


マッシュは というと あまり 売れないエサで

雑誌の釣りの紹介に 使われる事はあまりなく


配合すら あまり 紹介されていませんでした。


それでも お客様 時には

なぜか 

大型はマッシュが良い  ジャミが多い釣り場は マッシュが良い 等と

たまには 買って行かれました。



そんな中

Kさんの買われるのが 

いつも マッシュに その繋ぎ でした。




ある時 Kさんに いつもの パターンで 

「なぜ マッシュが 良いのですか」と 

お聞きました。


「軽いから」 



との お答えでした。


以前も 申しましたが

養殖へらは 魚粉等入ったエサを食べていますが

自然界の へらの食べ物は プランクトン


遠くから 人間の打つ餌を見て

その 臭いも 硬さも そして、 その素材が マッシュだろうが 麩だろうが

分かるはずがない 

と 

付け加えました。





また、


当時の誰もが 馴染ませての釣り

放流されている へらぶなは 当然 集魚材の入ったエサを食べていますので

ダンゴエサを しっかり 馴染ませて 

いっぱい へらを集めて

その中を釣っていきます。


バラケが必要ですが、 軽い事は さして 意味がないわけです。


当時から 全く Kさんは 違った釣りをしていたことになります。



そこで

私も Kさんと 使い方は 違いますが

ダンゴの代わりに マッシュを使ってみることにしました。


そうすると どの釣り場へ言っても

「ここは マッシュでは 釣れないよ」と 

わざわざ ダンゴを練って下さる方も居られました。


でも、

マッシュも 繋ぎと水を足し 練れば バラケますし 沈没もします。


そこそこに 釣れると

「マッシュでも 釣れるんだぁーー」と 言われました。


マッシュは 細いトップでも 大きなエサが ぶら下がり

大きなエサをつけて打っていると

「よく 沈没しませんねぇーー」と
 

言われました。


宙釣り には 本当に 適している と 思いました。




Kさんの釣りの基本は 宙釣り

もともと へらぶなは 浅い棚を泳いでいるからです。

だから

マッシュを使われるのだと 


そして、

黄金の左手で その時々で 餅のようにもなるし おかゆのようにも なる訳で

例えば 0.6のトップに

ピンポン球のような大きなエサをつけても 沈没しないのです。


また、

練り方によっては 太いトツプでも 沈没させることが出来るわけです。



しかし Kさんは

 全く ダンゴえさを 買わない訳ではありませんで

新製品がでると 必ず 買っていました。


そして、

市販されている いろいろな どの 製品の説明をお聞きすると きちんと 答えが出来る方でした。




つまり 

時と場合によっては 中山陥落池で 3本の底釣りの場合など

無理矢理 釣りにくいエサを使う必要はないわけで

釣りやすい だんごの底 を 使われていました。



それは 当然でしょう